押韻表現のまとめ
韻は詩の世界ではもちろん、だじゃれ、ことわざ、押韻俗語(*注1)など、生活の身近なところでもたくさん使われています。理由は何といってもリズムのよさ、言いやすさが心地よくて低燃費(発音に使うエネルギーが小さい)だからでしょう。
ここで、本ブログでご紹介してきた押韻表現を以下に整理してみました。私の分類では基本型が4種類、特殊型が2種あります(赤字は私の造語です)。
・基本型:反復型/頭韻型/脚韻型/母韻型
・特殊型:頭脚両韻型/しりとり型
補足
*頭脚両韻型=頭韻型かつ脚韻型
*反復型≒頭脚両韻型+母韻型
*一方が他方を包含する反復型=入れ子型
*多重または時間差の押韻=スゴ韻
いわゆるイディオムやセットフレーズの発音をよく見てみると、上述のいずれかのタイプの韻を踏んでいることが多いです。これは必然と言えるかもしれません。
<応用編>
前述のさまざまなタイプの韻を利用して単独では覚えづらい単語の記憶に使います。簡単な手順を以下に示します。
覚えたい単語Mについて
①Mの特徴的な発音部分と押韻する単語Aを探す(*注2)
②AMまたはMAと並べた時の発音と意味を確認する
必要なら前置詞等を加える(なるべくシンプルに)
③直感でいけそうなら完成、ダメなら①に戻る
④韻のタイプ別にまとめておき後で復習する
韻の完成に正しい答えはありません。個人の発想や感性によって組み合わせは自由で無限です。うまくいくと単語の意味が覚えられるだけでなく、その単語の発音や構造に対する理解も深まります(*注3)。それゆえに既知の単語同士の組み合わせでも韻を考えることには十分意味があると思います。そして、作った押韻表現をそのままセットフレーズとして実際の会話や何かのネーミングに使えたら最高ですね。
肩の力を抜き、遊び感覚で。「一日一韻」!
*注1:押韻俗語とは2語以上のフレーズの最後の語が、意図する語と押韻(脚韻)するもの(plates of meat=feetの類)。米語では一般的ではなく、その性質上からも本ブログではとくに扱っていません。
*注2:脚韻を踏む単語を調べる辞書→RhymeZone
*注3:単語のスペルを覚え歌(mnemonic rhyme)で暗記する手法の例→こちら
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