PUN(だじゃれ表現)

2008年5月11日 (日)

PUN その12(fiddle 2)

考えてみたら今年初めてのPUNの更新です。

To fiddle a fiddle is a fiddle-faddle. 
 ヴァイオリンをいじくるのはばかげたことだ 
 最近、「fiddle-faddle」 という曲名を目にしたのでpunにしてみました。fiddleは2回目の採用(前作はこちら)ですが、どうもfiddle を使うpunは自虐ネタになる傾向があります(笑)。実際、素人考えで駒をいじくったヴァイオリンを弾いていたら、知人のプロの方に細工を一発で見抜かれました。つまり、駒を低くする→指板と弦の距離を縮めることで少しでも運指を楽にしたかったからなのですが、生兵法は何とやらですね、やっぱり。

さて、以下の2つはともに脚韻を踏んだ言い回しです。

I gave him a nudge, but he wouldn't budge.(2007年度「ビジ英」
 彼を(注意するために)ちょっとこづいたが彼は態度(意見)を変えようとしなかった。 
 nudge(=gentle push)はよい結果を招くことが多いと説明されていました(byクリスさん)。こういうニュアンスを伝えたい時ってあるかもしれません。この場合、nudge の代わりにpushやpressure だったら結果が違ったのでしょうか?

If it bleeds, it leads.(2007年度「ものしり」
 残酷な事件ほどトップニュースになる。
 これはメディアのあり方に警鐘を鳴らす、「見出し」チックな皮肉になっています。確かに、そんな気がしますね。似たようなものに、ラテン語由来のBuyer beware.「買い人よ、注意せよ」などがありました。なお、見出しのpunを覚えるといいことがあります。それはbleed「出血(する)」とbreed「品種・血統」のつづりを迷わなくなることです。どちらも「血」に関係する単語なので時々こんがらがるのですが、もう大丈夫!

後半2つはEnd Rhyme(脚韻)型にも掲載しました。最近、フレーズ編と文章編に分けてみましたので興味のある方はご参照下さい。

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2007年12月26日 (水)

PUN その11(喝采&雷)

今回はちょっと意外?な単語・表現を用いたPUNを作ってみました。

stop the show 喝采を浴びる
 「喝采がすごすぎてショーを中断させてしまうほどだ」という意味です。ショーがつまらなくて中断してしまうわけではないことに注意ですね。「喝采を浴びる人」はshowstopper になります。

A shortstop is usually a showstopper on the baseball field.
野球場ではたいていショートが喝采を浴びるものだ。

日本のメディアは遊撃手を「ショートストッパー」と言っているような気がするのですが、英語ではerをつけない分、文字通りshortstop なんですね(笑)。

sunder 分割する・切断する/(in sunderで)バラバラに
The thunderbolt tore the tree in sunder last Sunday.
この前の日曜日、その木は落雷でバラバラに引き裂かれた。

ほんとはthunderを主語にしたかったのですが、以下の関係式によりthunderboltを採用しました。
*thunder(雷鳴)+lightning(稲妻)=thunderbolt(雷電・落雷)
なお、thunder and lightning は比喩的に「激しい非難・威嚇・悪口」も意味します。

ここで雷に関連する表現を集めてみました。

a bolt from the blue 青天の霹靂
→洋の東西で偶然似た表現でおもしろいのですが、boltは稲妻、霹靂は(突然の)雷鳴なのでイメージが微妙に違います。
as black as thunder ひどく怒って
in thunder 一体(疑問文を強調して)
like thunder ひどく怒って
steal someone's thunder 人の考えや方法を横取りする・人のお株を奪う/人をだます
thunder vi. [at]どなる/vt. ~をどなって言う

以上を踏まえると、初代プリキュアの合体技「プリキュア・マーブルスクリュー」のもとになる「ブラックサンダー&ホワイトサンダー(黒と白の稲妻のこと)」は英語的にはちょっとおかしいことになりますね。

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2007年12月19日 (水)

PUN その10(受難のアスリート)

ついに、PUNシリーズも10回目を迎えました!

今回は反復型の押韻表現を用いた、いわゆるかぶさり型・おぶさり型を織り交ぜた変則バージョンです。

『とある、まっすぐに伸びた海峡で、その端から端までを泳ぎ切るという過酷なサバイバルレースが開催されました。しかしあまりにも過酷なため、腕や足に関節炎を発症して途中棄権するアスリート達が続出。それを想定してか、開催側の救急体制は万全で、緊急治療用の抗炎症剤入りアンプル十分用意しているとのことでした。』

Rhyming Phrases

straight strait [stréit stréit] まっすぐな海峡
 完全な同音異義語(homonym)の組み合わせなので文句なしの反復型かぶさり型)です。straitは《英》では複数、《米》では単数で使用。channel より狭い海峡を指すようです。くねくね曲がった海峡(winding strait)でもストレート(straight)・笑。
 ex. the Straits of Dover ドーバー海峡
 ex. the Tsugaru Straits 津軽海峡
 
be in great/tight straits 窮地にある 
strait adj. 「窮屈な」「(規則などが)厳格な」

athletes' arthritis [a'eѲli:ts a:rѲráitis] 運動選手達の関節炎
 発音がちょっとタフなおぶさり型ですね。お互いの単語がここまで似ていると反復型に分類してよいと思います。余談ですがスポーツ選手にとって関節は命。なかでも、丈夫な股関節(coxa)は老後の健康維持にも欠かせないんだとか。なお、arthritis-tisは「~炎」を意味する接尾辞ですね。

ample ampules [aempl a'emp(j)u:lz] 十分なアンプル
 これは頭脚両韻型おぶさり型に分類しました。どちらも頭のa にアクセント。形容詞ample はtimeなどの不可算名詞も修飾することができます。一方、「アンプル」は仏語由来の単語で、ampoule というつづりもあります。
↓「十分なアンプル」を絵にするとこんなイメージでしょうか・笑。Ampoule 
 

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2007年11月25日 (日)

PUN その9(disconcert&fiddle)

久々にPUNが出来上がりました。しかも個人的にとてもリアルなPUNが・・・。

This concert has disconcerted me, although your fiddle is as fit as a fiddle.
 君のヴァイオリンはすこぶる調子がいいけど、このコンサートにはハラハラしたよ。

 コンサートが終わった時にこう言われたら演奏者としてはかなり微妙ですね。実はこの英文の前半(主節)を実際に言われたことがあります(日本語で)。難しいpassage を弾く時に難しそうに弾いているため、聴く側は「大丈夫かな」とdisconcérted(ハラハラしてしまう、ビジ英10月号,p.70,2nd見出し語)になるのだそうです。
後半(従属節)ではviolinをわざとfiddle(violinのフォーク、カントリー音楽における呼称。クラシックでは意図的にやや軽蔑的なニュアンスを含んで使われる)と呼んでpunにしています。as fit as a fiddle(明朗快活な)はsimile(直喩)の1つで、元気がよい(この場合は楽器がよく鳴る)様子をf-fの頭韻でテンポよく表現しています。つまりこの文章は、楽器自体の性能はよいがパフォーマンスが未熟でお客さんを当惑させてしまったという皮肉になっています。
今回のpun は自分にとってリアルすぎるのでずっと覚えていそうです(笑)。もし、こんなpun を言われたら、Oh, you're a poet, and you don't know it. (おお、あなたは詩人ですね、しかもそれに気づかない:下線が脚韻)と言ってかわします(それでかわせるのか大いに疑問ですが・汗)。

さて、11/22発売のAERA English(1月号)は単語大特集です。今回は祝3周年記念の豪華版。NHK講座の人気講師(杉田敏先生、遠山顕先生他)も登場し、目的別・タイプ別単語教材の紹介も充実、さらに特別付録としてニュースがわかる最新単語帳(別冊)もついています。書店にお立ち寄りの際はぜひお買い求め下さい!手前味噌ですが私の紹介記事(p.23)も載せていただいています。

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2007年10月20日 (土)

PUN その8(きりわけ型)

今回はpun の中でも難しめと思われる「きりわけ(scission)型」にチャレンジしてみました。

Ben Johnson wants to take vengeance with a vengeance in the next race.
 ベン・ジョンソンは次のレースでしゃかりきに復讐したいと思っている。

 以前、PUN その2でご紹介した文章をさらにアレンジしてみました。イディオムの「with a vengeance (やる気十分で)」も盛り込んだ形です。ちなみにvengeanceavenge「(正義感を動機として)復讐する」の名詞形です(なぜか a が落ちます)。

Oxymorons include axioms and morals.
 オクシモロンは格言と教訓を含む。

 オクシモロン(矛盾語法)愛好家(=私)にとってはなかなか味わい深い?文章です。ある意味、人間の存在や精神の葛藤、そして社会との関わりの中には、何らかの形でoxymoron が潜んでいるともいえます。「axioms and morals(格言と教訓)」は、ビジ英9月号p.36に出てきましたが、axiom(格言)と同じ意味の単語にmaxim がありました(音も偶然似ています)。一方、moralthe moral of the story(その話・物語の教訓)という形でしばしば目にします。 ちなみに、moral の語尾に e をつけるとmorále(士気)になり発音とアクセントが変わりますね(このアクセントの移動パターンに一定の法則?を見つけましたが、そのトピックはまた次回に・・・)。

Táciturn people tend to toss and turn.
 無口な人は寝返りを打つ傾向がある。

 ↑最近発表された新しい学説です(ウソ)。「toss and turn(寝返りを打つ)」をできるだけ速く10回発音するとあら不思議、「taciturn(無口な)」になります。ただし、最初の母音は(文章の前から順に)[ae]と[o(:)]で異なります。ちなみに、tacit だけだと「無言の」になります。他に語源的に仲間と考えられるものには「reticent(無口な/嫌々の)」がありました。「tacit」や「-tic-」はラテン語の「黙する(tacere)」に由来します。

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2007年10月14日 (日)

PUN その7(スモーク&decay)

pun の道はまだまだ続きますよ~(大杉先生風)。

All you can smoke here is a salmon.(やさビジ土曜サロン)
 ここでスモークできるのはサーモンだけです。
 とある外国のrestaurant が店内で「禁煙」をお願いするために作られたpunです。つまり、smoke の2つの意味:①(cigarette等を)吸う、②~を燻製にする、に引っ掛けた気の利いたしゃれですね。喫煙者の心も和むことでしょう。

The décoy duck won't decáy for a décade.(オリジナル)
 その玩具(おとり)のアヒルは10年間は壊れないだろう。
 decay(9月号p.40, 3行目)を覚えるためにpunvi. もじる)してみました。pun というよりもtongue twister というカンジですが、アクセントに要注意です。これと似た感じのpun が次の文(<PUN(その1))です。

He decided to desért his dessért in the désert.
 彼は砂漠でデザートを捨てることを決めた。(ものしり2005)
 ・前の2つは発音が全く同じですね。

さて、TV番組の「ジャポニカ・ロゴス」によると、だじゃれには次の3型があるそうです。
 ①かぶさり型 完全に重なる(同音異義語)
 ②きりわけ型 迷子→「お~、マイ、ゴー!」(分解)
 ③おぶさり型 ゴロのよさと勢いで(ノリ)
この分類で考えると、上述のsmoke の文→①(homonym)、decay/desert の文→③(rhyme)となります。②は英語の場合は難度が高そうですが、少しずつチャレンジしていきます。

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2007年10月 3日 (水)

PUN その6(回文&パウエルさんの腸)

今や、NHKの2大punster(ダジャレを言う人)の一人、「ものしり」の大杉先生(もう一人はN響アワー司会の池辺晋一郎先生)に刺激を受けて始めたこのコーナーも既に6回目となりました。「比較的覚えにくい英単語を韻を使って覚えよう」というコンセプトのもと、今回も勇気を出して行ってみます。

palindrome syndrome 回文症候群(注:私の造語です)
 回文(pálindrome)を作りたくて仕方がない発作のこと。両単語とも頭にアクセント。偶然ですが、語源がどちらもギリシア語でお互いに関連性の高い単語でした(Ina さん、情報のご提供ありがとうございました)。
・palin(again, back)+drome(running) 走って戻って(同じに読める)
・syn(with)+drome(running) ともに走る→同じ症状・傾向
 さらに、このpalindrome syndrome の同意語はainamania、反対語はaibohphobia=回文恐怖症(<ビジ英2006年6月号p.53,85)で、これらはいずれも単語自体が回文構造の造語です。最も有名な英語の回文の1つは次の例です。
Madam, I'm Adam.(ビジ英2007年8月号「はじめに」)
 最近では「iPod!」が180度回転させて読んでも同じになることが話題となりました。このタイプは回文楽譜になっているモーツァルトのカノンが有名ですね。また、数式の回文などもあるようです。

vowels in Powell's bowels 「パウエルさんの腸」の中の母音
・「-owel(l)s(-アウエルズ)」の3連の脚韻で、少々迷いがちな発音にサヨナラします。ちなみに、「bowel(腸)は通例複数形」というところまでカバーする仕上がりとなっています。

さて、私が個人的に好きなテレビ番組(コーナー)の1つにタモリ倶楽部の「空耳アワー」があります。「誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聞こえる(だったかな?)」の名文句とともに、歌詞が全く別の日本語に聞こえる洋楽を探すユーモアたっぷりのコーナーです。「空耳」や「ダジャレ」に心が向かうのは誰もが持つ人間の本能の1つだと思います。そこから芸術・文化に昇華することもあります。実際、ウルフルズの名曲「ガッツだぜ!」は「ザッツザウェイ(That's the Way)」(K.C. and Sunshine Band)の空耳からできたという話が有名です。また、江戸時代では地口(じぐち)というダジャレを使った故事成語のパロディを作る遊びが庶民の間ではやり、現代でも三島宿地口行灯(ラジ子さん、情報のご提供ありがとうございました)などの行事として続いているそうです。

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2007年7月 8日 (日)

PUN その5(ガム&ワイン)

久々に同音意義語(homonym)を使ったpun を作ってみました・笑。

Chewing gum often sticks to my gum(s).
 チューインガムがよく歯茎にくっつく。

 知人の方からアイディアをいただきそれを英訳してみました。歯茎のgum [gΛm] は通常複数形で使うようです。そういえば、歯周病(gum/periodontal disease)に効果的という「GUM」(サンスター)という歯磨き粉が売っていますね。ちなみに、ガムの語源はgum (ゴム)の木から取れるチクルが原料というところからだそうです。形容詞形は、gummy (ゴム性の、ねばねばした)でした。

Don't whine over wine! 
 ワインを飲みながらグチらないで!

 whine [(h)wa'in] には「めそめそ泣く/めそめそと泣き言を言う/(犬が)クンクン泣く」などの意味があります。over を about の意味にとれば「ワインのことでグチらないで」の意味になるかもしれません(通常はabout+グチる内容)。動詞の「泣く」にもいろいろあるようです。

blubber 泣きじゃくる・泣きわめく(+out で泣きながら話す)
cry 声を上げて泣く(うれし泣きもあり)、+for で~を求める
lament aloud 号泣する(aloud なしだと、悲しむ、哀悼する)
sob 声をつまらせてすすり泣く・すすり泣きながら~を言う/話す
wail 声を上げて泣き叫ぶ
weep 声を上げずに涙を流す(文語的、無生物主語もあり)
whimper すすり泣く/すすり泣きながら~と言う
whine (哀れっぽく)めそめそ泣く/めそめそと泣き言を言う

 おもしろいことに、これらの動詞にはいずれも自動詞と他動詞があり、他動詞の cry/weep では、S+V+O(再帰代名詞)+Cの文型で「泣いて~の状態になる」という意味になるそうです。

 ・The boy cried/wept himself asleep.
  少年は泣いているうちに眠ってしまった。

 さらに、今月のビジ英では、a cry for help(助けをもとめる行為,p.10)、sob story(聞くも涙の物語,p.14,2nd見出し語)が出てきたばかりでした。sob whimper はともにすすり泣きの擬音語だそうです。また、組み合わせとして、weep and wail(嘆き悲しむ)という頭韻を踏んだ言い方もありました(昔のビジ英より)。

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2007年4月28日 (土)

PUN その4(ヘッドオフ&レンチ)

勇気を出して(笑)、PUN (だじゃれ)の第4弾いってみます。

Head off the crisis of the head office.
 本社の危機を回避せよ。
 「ビジ英」では常連の head off は「(物事の進行を)防ぐ」。例えば、相撲で突進してきた相手を「いなす」、あるいは山火事の進行方向を(火などを使って)安全な方へそらすイメージ。山火事を食い止める戦いといえば、「ファイヤークラッシュ(原題:Super Fire)」という壮絶な映画がありました。

drenchwrenchclench する
 水浸しで、レンチで、締める
 英文にすると長くなりそうなので、あえて日本語で。イメージは、「配管が壊れてあたり一面水浸しの中、壊れた配管のボルトをレンチを使って締めて直そうとしている人」。その人はトレンチコート(trench coat)を着ていたりします(笑)。trench は「(排水)溝/海溝/塹壕(pl.で)」の意味で、trench coat の原型は(バーバリー・チェックで有名なあの)トーマス・バーバリー(Thomas Burberry)が軍事用に開発した(塹壕内用)防水コート。なので、裏地がバーバリー柄のトレンチコートは本家本元ということになりますね。

さて、先週の「ビジ英」L2(2)(p.40)の解説の中でおもしろい表現を覚えました。

●意図せずに韻を踏んでしまった相手へのつっこみ:
Oh, you're a poet, and you don't know it!
 おお、あなたは詩人だ。しかもそれに気づいていない!

 脚韻を踏んだ見事な返しですね。

一方、pun に関してはこんな表現もありました。
●意図せずに pun を言ってしまった自分へのフォロー:
No pun intended. (今言っただじゃれは)偶然です。
 この言葉が存在するということは、状況によっては pun がふさわしくない場合(フォーマルな状況下やpun の多用など)があることを示唆しています。

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2007年4月 5日 (木)

PUN その3(グレイ&ホワイトナイト)

1つの文章中で音の似た2つの表現を関連づけて一気に覚えるというコーナー、「PUN」の3回目です。今回は久々にオリジナルのPUN をラインナップしてみました。

Write off the bad loan right off the bat. (既出)
 ただちにその不良債権を償却せよ。

right off the batベースボールの回で触れました。

Shades of GLAY(gray)! (新作)
 GLAYを思い出すね!(はっきりしないね!)

◇まだまだ現役のGLAYに対してはちょっと失礼な文かもしれませんが、「なつかしい」という表現の中でも最もコンパクトなのが、この「Shades of+(思い出す物事)!」。一方、(白黒)はっきりしない領域・部分の意味のgray area の言い換えとしてshades of gray もこなれた表現ということでpun になっています。ちなみに、GLAYのバンド名の由来は、その音楽性が白(pops)でも黒(rock)でもない灰色=GRAY で、そのRをLに変えた造語。彼らの出身地・函館の冬空の灰色にもかけているそうで、なかなかしゃれたネーミングです。

The white knight spent the white night. (新作)
 その救世主は眠れない夜を過ごした。

◇「ホワイトナイトwhite knight)」は企業買収のニュースで日本語としても頻繁に目にするようになりました。ビジネス界では、買収側、被買収側のどちらに加担するかで形成が一気に変わる重要な立場にいる人、企業を指します。まさにその決断の日の前夜、ホワイトナイトがどちらにするか決めかねて眠れない夜(white night)を過ごしたということで。本来の「白馬の騎士」→救世主とは少しイメージが違う気はしますが・・・。ちなみに「白夜(びゃくや)」は、night of/under/with the midnight sun と言うそうです。

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