タンタル(tantalum)
タンタル(原子番号73、元素記号Ta)は、A. G. Ekeberg(Swedish Chemist, 1767-1813)がニオブ(Nb)との混合物として発見(1802年)、後にH. Roseが単体分離(1846年)した元素です。現代の産業において重要な金属の1つで、例えば携帯電話中のコンデンサや人工骨や歯のインプラントの材料になります。「タンタル」の名称の由来については以下の2つの説があります。
①じらされ説
Ekebergがタンタルの発見に至るまでに非常にじらされたことから。当時の話:“This element (= tantalum) was hard to locate; its tracking down was a tantalizing task. Hence he named it tantalum.”
②耐酸性説
タンタルが耐酸性・耐食性に優れている(例えば王水に不溶である)ところから。ギリシャ神話で、ゼウスの子タンタロス(Tantalus)が、父の秘密をもらした罰として地獄で飢えと渇きに耐えたことにちなんでいる。これは英語の動詞「tantalize」の語源でもある。
個人的には①が先で②はあとづけかなという気がしていますが、いずれにしてもタンタル(tantalum)がtantalizeやTantalusと関連のある名称だということは興味深い事実です。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント