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2024年3月

2024年3月18日 (月)

競走馬名の由来 (2024.3.17)

3/17(日)、年度末もすぐそこ、ばんえい競馬では最強馬決定戦「ばんえい記念(BG1)」が行われる本日も、語学学習と競馬観戦のコラボ企画(主旨:言語学的に気になる競走馬名の由来を調べながらその馬を応援)の9回目をやっていきたいと思います。今回もJRAのHPにお世話になります。

阪神4R①アスターディゴン (Aster Digon):冠名+二角形
二角形とは、球面幾何学において、2つの頂点と2つの辺からなる(平面に投影するとラグビーボールのような形になる)
球面多角形のことだそうです。レース(障害未勝利戦)の結果は大差(10馬身超の差)の着。多角形シリーズについては、同馬主が所有するアスターヘキサゴン (Aster Hexagon: 冠名+六角形)やアスターデカゴン (Aster Decagon: 冠名+十角形、登録抹消)、同馬主の夫が所有するカフジテトラゴン (Kafuji Tetragon: 冠名+四角形)、カフジオクタゴン (Kafuji Octagon: 冠名+八角形)、カフジエニアゴン (Kafuji Enneagon: 冠名+九角形)がいます。これらの馬は全て同世代(現5歳)で、出世頭はカフジオクタゴン(OP馬)。

中山10R⑭デュアリスト (Dualist):二元論の支持者
⇒二角形の次は二元論。母名のデュアルストーリー (Dual Story: 二つの同時進行する物語)からの連想も一役買っていそうな命名です。結果は8着(8人気)。一般的な二元論は、背反する2つの要素や原理(善と悪、保守と革新など)を使って
物事を単純化するのでわかりやすいですが、それ以上の思考を停止させてしまうリスクもあります。実際、世の中の事象はもっと複雑で、そこに課題がある場合は解決に全く別の視点が必要になることも。ちなみに、現役馬にラテラルシンキング (Lateral Thinking: 水平的思考。既存の常識にとらわれない自由な発想法)がいますが、なぜかいつも人気がありません(現在放牧中)。

中山12R⑥ダノンピーカブー (Danon Peekaboo):冠名+いないいないばあ
⇒いつからか、JRAの競走馬名に時々見かけるようになったピーカブー。通常、名詞としてはpeek-a-boo、形容詞のpeekabooは(服の生地が)透けた~という意味になります。結果はこちらも8着(8人気)。関連情報として、パッカパッカブー (Pakka Pakka Boo: 馬が走る音+いないいないばあ(ピーカブー)より)という現役馬もいますが、馬が走る(歩く)パカパカ(パッカパッカ)は英語でclip-clop(名詞・自動詞)だそうです。ちなみに、馬のいななきのヒヒーンはneigh [néi]。

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2024年3月11日 (月)

競走馬名の由来 (2024.3.10)

3/10(日)、春は旅立ちの季節、新規開業のJRA調教師さん達が初陣を迎えた今週も、語学学習と競馬観戦のコラボ企画(主旨:言語学的に気になる競走馬名の由来を調べながらその馬を応援)の8回目をやっていきたいと思います。今回もJRAのHPにお世話になります。

阪神2R⑩ジェニファー (Jennifer):ケルト語で美しき妖精に由来する人名より
⇒英語圏、特に米国で1970年代から1980年代初めにかけて大人気だった女性の名前(
そういえば、先日仕事でやりとりした方もJenniferさんでした)。馬名由来の「美しき妖精」は「白い精霊」と訳している文献もあり。結果は見事に着(4人気)。女性の名前オンリーといえば、昨年末の香港ヴァーズ(G1)を勝った Junko (由来は正確には不明) がいますが、こちらはセン馬(去勢馬)。

中山10R東風Sセッタレダスト (Thetta Reddast):うまくいくよ(アイスランド語)
⇒かなりレアなアイスランド語馬名。英語に訳すと「It will work out.」だそうです。結果は10着と振るわず。このレース、1着馬は以前に紹介したディオで、2着馬がノースザワールドという「ジョジョ馬券」
の決着。ちなみにこのディオ、直線に入ってからの体の使い方に躍動感が出てきており、この勢いなら重賞も十分狙えると思います。ライバルのセオにも頑張ってほしいところ。

中京11R金鯱賞(GII) ③ドゥレッツァ (Durezza):激しさ、厳しさ(音楽用語)。父名(ドゥラメンテ (Duramente:荒々しく、はっきりと(音楽用語)))より連想
⇒本馬は昨年の菊花賞馬。余裕を持ったローテで距離不足の今年初戦は、天皇賞(春)に向けての足慣らし。無理せず直線で外に出して着と上々の結果でした。同じ菊花賞馬でのちに春天を2連覇したフィエールマン (Fierement: 気高く、勇ましく(音楽用語))とイメージが重なります。個人的に今年の春天はドゥレッツァの圧勝と見ています。ぜひ最弱世代の汚名返上を!

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2024年3月 4日 (月)

競走馬名の由来 (2024.3.3)

3/3(日)、クラシック戦線も一冠目に向けてのトライアルが既に始まり、春のGIが待ち遠しい今日この頃です。ということで、語学学習と競馬観戦のコラボ企画(主旨:言語学的に気になる競走馬名の由来を調べながらその馬を応援)の7回目をやっていきたいと思います。今回もJRAのHPにお世話になります。

小倉2R⑩ダックアンドレイク (Duck and Drake):水切り遊び
⇒通常は「make [play] ducks and drakes」と使いますが、転じて、make [play] ducks and drakes of ...で「~を浪費する」という意味になります。結果は11着。ちなみに「A and B」のパターンの遊びといえば、
hide-and-seek(かくれんぼ)があり、ハイドアンドシーク (Hide and Seek) と名付けられた競走馬も過去にいました。

阪神4R⑩バラン (Baran):おひつじ座(ポーランド語)
⇒お弁当に入れる緑のギザギザ(
仕切り)のバラン(←何語?)ではなくて、星座のおひつじ座でした。バランで星と来ればアルデバラン (Aldebaran、おうし座のα星) を連想しますが、こちらの由来はアラビア語の「後に続くもの (Al Dabaran)」=すばるよりも少し遅れて日周運動している星で、語源的に関係なさそうです結果は6着。星関連の名前を持つ競走馬も結構いるかもしれません(パッと出てきませんが)

中山4R⑨エスカル (Escale):ストップオーバー(仏)。より高みへと進む。もっと先に目標がある
⇒プロスポーツ選手が区切りの勝利(100勝とか)のインタビューで「通過点です」と答えるシーンがよくありますが、そんなイメージの命名でしょうか。
結果は頑張った着(7人気)。ちなみに、仏語でエスカルと来ればエスカルゴ(escargot)を連想しますが、語源的には関連はなさそうです。

以前、当ブログでスペイン語とアイヌ語のハイブリッド馬名(ベルダーイメル)を紹介しましたが、今回はポーランド語の馬名(バラン)も登場し、馬名の多言語化が進んでいることを改めて実感しました。polalaさんのブログ記事では、そのトレンドがチャートで示されていて、(英語を除く)外国語由来の不動の1番人気はやはりフランス語、次位がイタリア語、その次にドイツ語、スペイン/ポルトガル語と続くそうです。polalaさんのブログのような、多言語学習の一環として競走馬名を取り上げるガチなブログはあまりないと思いますので、特に英語以外の言語にも興味がある競馬ファンの方にはおススメです。

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