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2008年11月

2008年11月28日 (金)

Embedded(入れ子)型

Rhyme」シリーズに新しいカテゴリを作りました。発音的に一方がもう一方を包含する場合をEmbedded型(入れ子型)(※注)と名づけてみました。例を挙げてみます。

*下線部の発音が(ほぼ)同一。 $印は私のオリジナル表現です。

$adjacent to Jason ジェイソンのすぐ隣の *[dзéisn]
$astigma(tic) stigma 乱視の症状
bovine and ovine ウシとヒツジ *[óuvain] &綴り
$connotation of annotation 注釈の言外の意味
 *[knti∫n]≒[nti∫n]
creditor and debtor 債権者と債務者 *[ditr]≒[dtr]
crude and rude 粗野で礼儀知らずな *[ru:d]
$eight freights 8つの積荷 *[eit]&綴り
fall for ~に惚れる/~にだまされる *[fo:]
$fleeting fleet はかない艦隊
$mundane Monday 平凡な月曜日
never ever 今までもこれからも~ない(neverの強調形)
Oki-doki. OK.の俗語 *[ouki] 遠山先生の定番挨拶。
$statute of statue 彫像の法令 *[stt∫u:]
$yakking yak ぺちゃくちゃしゃべるヤク

まだ例は少ないですが、地道に探していこうと思います!もし「これは!」という例をご存知の方がいらっしゃいましたらご一報下さると嬉しいです。よろしくお願いいたします。m(_ _)m

注:「入れ子構造」とは本来、ロシアの民芸品「マトリョーシカ」のように自己相似性を持つ構造(数学的にはフラクタル構造)のこと。ただし、広義では、演劇などの劇中劇を入れ子構造と呼ぶように、文芸的には自己相似性がなくてもOKのようです。

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2008年11月15日 (土)

名は体を表す

単語がもつ意味や構造を、その単語自体が表している例を集めてみました。

mondegreen 聞き間違い(空耳アワーの空耳はこれですね)
 この単語自体が“laid him on the green”→“Lady Mondegreen”の「聞き間違い」。
 なお、Wikiに次のような説明があります。
 A mondegreen is the mishearing or misinterpretation of a phrase, typically a standardized phrase such as a line in a poem or lyric in a song, due to near homophony. It should not be confused with Soramimis, which are songs that produce different meanings to those originally intended, when interpretated in another language.

「聞き違いと空耳を混同しないように」まではよいのですが、その空耳の説明(下線部)がなぜか完全に「空耳アワーの空耳」になってしまっています。空耳の定義は「実際にはない音声が聞こえたように思うこと」のはずですが・・・。

oxymoron 撞着語(法)
 oxy+moron=ギリシア語の「鋭さ+鈍さ」≒「鋭い鈍感」に由来し、この単語自体が「撞着語」。その意味は、いわゆる「鈍感力」のようなものでしょうか。そういえば、撞着とほぼ同義の「矛盾」も故事成語の意味を端的に表していますね。

reduplication 反復(語)
 re-(繰り返す/強意)+duplication(重複)で、この単語自体が「反復語」。一般に、単純な音の繰り返しを含む語を指します。[例: hush-hush 秘密(の)/vt. もみ消す、goody-goody 殊勝げな] 音節数の同じ場合の頭脚両韻型もこれに含めてもよいかもしれません。
関連語にはtautology(類語反復)pleonasm(冗語)があります。以上をまとめて言い表すとしたら、クリスさん(実ビジ)が解説でよく使うredundantの名詞形redundancyが一般的でしょうか。おっと、このredundancyはリダンダンスィでダンの発音が「重複」してます。ともあれ、反復表現は実ビジの十八番、語彙習得にはもってこいの逸材です。詳細はそのうち記事にまとめてみたいと思います。

RAS syndrome(=Redundant Acronym Syndrome syndrome)
 HIV virus、ATM machine、LAN networkなどのように、頭文字語あるいは頭字語の一部が重複してしまっている表現で、この単語自体が「RAS syndrome」。tautologyの一種。

I before E, except after C, and “weird” is just weird.
 Cの後を除いてIはEの前、そしてweirdはやっぱり変。

 前半はスペルの規則を覚える有名な呪文(mnemonic rhyme)ですが、このextended型として weirdのスペルは単語自身の意味の通り例外(ei)だという意味です。

discord n. 不協和音,vi. 一致しない
 接頭辞「dis-」は一般的に強勢が置かれないですが、このdiscord は「dis-」にアクセントがあります。このため、通例と一致せず、単語全体の発音が何となく不協和音的に響く単語です。なお、動詞の場合は強勢が後にずれること(discórd)もあるようです。

逆に、名が体を表していない単語やフレーズはこちらをどうぞ。

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2008年11月14日 (金)

アハ

以前、ビジ英で取り上げていた「アハ」に関してまとめてみました。

Uh-huhUh-uhの違いに注意!~

Uh-huhは尻上がりのイントネーションで肯定・同意を示す。

 ◆発音はこちらで「発音を聞く」をクリックして下さい。

Uh-uhは尻下がりで、否定・不同意を示す。①と同じUh-huhとつづることもある。

 ◆発音はこちらで「発音を聞く」をクリックして下さい。

 よく聞くと、①アハ(↑) ②アア(↓)で全く違うのですが、①のあいづちのUh-huhを言うつもりが、イントネーションを何気なく平坦に発音してしまうと、②の不同意にとられるおそれがあり注意したいところです。相手の発言に同意する場合は、①アハ(↑)と元気よく呼応した後、すかさず自分のコメントを出して会話をふくらませていけたらいいですね。

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