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2008年10月19日 (日)

本質直近の原則

赤字が訂正、ピンク字が追記箇所です。

(2)形容詞の配置のルールに誤りがありました。何冊か文法書を読んだところ「色と形」の順番はどれも「形→色」でした。お詫びして訂正いたします。
物理的には形の方が色よりも本質的だと思います。「色」とは「その物質が吸収せずに反射する波長の光の束を眼でみた印象」で、「形」よりも環境にだいぶ左右されます。安全工学的にも、「色の違うボタン」同士よりも「形の違うボタン」同士の方が押し間違えが少ないそうです。つまり「形」の方が固有性が高いわけです。
しかし!英語における色とは、形よりももっと強烈な属性のようです。例えば、色そのものに固有の意味を持たせて名詞と一体化してしまうほどです(greenhouse、redeye, etc.)。→cf. 強勢の考察

(↓2008/9/26の記事)
みなさま、お久しぶりです。なんとか今月の初更新です。

NHKテレビの大西泰斗先生の「出張!ハートで感じる英語塾(再放送)」で、大西先生が「英語は配置の言語」と力説しているのを聞いて、ふと、昔自分のHPにメモしておいた2つの法則を思い出しました。

(1)MPTルール(<日高先生のビジ英テキストの巻末)
英語で情報を伝える場合は原則として、
 WHO→WHAT→HOW (Manner)→WHERE (Place)→WHEN (Time)の順
したがって、副詞(句)を並べる順序は頭文字をとってMPTルールと覚えます。このルールはテクニカルライティングでは常識だそうです。
ex. The meeting was held secretly in Yokohama on April 12.
  その会合は4月12日に横浜で内密に行われた。

(2)形容詞の配置のルール
原則として特性・属性がより本質的・具体的な形容詞ほど被修飾名詞の近くに置かれます。ただし、all,bothは一番初め、「形容詞的用法の名詞」は一番後(名詞の直前)に置かれます。
・人の場合
 「数→見た目の印象→背格好→老若→国籍」+人
 two tall young American ladies 背の高い若いアメリカ人女性2人
・ものの場合
 「数→見た目の印象→大小→新旧→形→色→(国籍)→材質」+もの
 an old square black leather wallet 古くて四角い黒革の財布

これら2つの法則を大西式「英語の5原則」に従って説明してみます。
単語が「A B」と並べられた時、考えることは2つ。つまり、①「並べると説明(BがAを説明)」か、もしくは②「前から限定(AがBを限定)」。
①は同格、分詞・関係詞節、そして副詞句(節)の配置に関する原則ですが、(1)MPTルールをよく見てみると、主文の「動作や状態」を修飾する際に直接的な副詞(句)ほどWHATに近い位置に置かれているのがわかります。「どのように」は最もダイレクトだし、「どこで」は「いつ」よりも本質的な情報です(物理学的にも「時間」は4次元目の軸です)。
一方、(2)形容詞の配置で「特性・属性が本質的」とは、「相対的(見る人や状況によって変わる)ではなく、絶対的(誰がいつ見ても同じ)」と言い換えてよさそうです。ただし、色と形については上述のように、物理的には「色→形→」ですが、英語では色に重きが置かれて「形→色→」と逆転します

結局、(1)と(2)はそれぞれ副詞と形容詞の配置の仕方に違いがあるだけで、どちらの場合でも「より本質的な修飾語がより被修飾語の近くに置かれる」ということが言えそうです。これを「本質直近の原則」(注:造語です)と呼ぶことにします。

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