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2007年12月15日 (土)

あさみとトム(Chris編)

とある日の夜、あさみは一人残業を終えて帰るところ、トムのデスクのすぐ脇のゴミ箱に小さな紙切れが捨てられているのが目にとまりました。何となく胸騒ぎのしたあさみは、その紙を拾い、そこに書かれたメモを読んで愕然としました。

“Give me a small fortune.” Chris

あさみの理解はこうでした。『「少しお金をちょうだい ― クリス」って・・・何なのよ。なんかよくわかんないけど、とにかくトムには訳ありの女友達がいる・・・』。
あさみの勤める商社は外資。当然、社内に外国人も多く、クリスといっても、秘書課のクリス(クリスチーヌ)なのか、総務課のクリス(クリスチーナ)なのか・・・あるいは単にお互いだけがわかるニックネームなのか・・・あさみは悶々としながら帰宅の途についたのでした。

a small fortune 大金・一財産(ビジ英07.12月号,p.14,26)
 fortune(財産)自体が大金のため、smallがついてもやっぱり大金。

 Dressing well doesn't have to cost a small fortune.
 身なりをきちんとするのに必ずしも大金がかかるわけではない。

 さて、あさみは帰宅後、同居している姉に今日見たメモのことについて聞いてみることにしました。あさみの姉クリスは冷静沈着、英語も堪能でいつも頼りになりますが、トムのことを話すのはこれが初めてでした。クリスが解説します。
「そのメモは、直訳すれば『大金をよこせ ― クリス』なのよ。本当だとしたら、尋常じゃないわね。でも会社内でメモに書くようなことかしら?このa samll fortune は他の何か別のものを指しているような気がするけど。」
クリスはあさみの心を見透かすように続けます。
「あと、このChrisは女性とは限らない。私もクリスで女だけど、クリストファー(Christopher)のChrisで男性かもしれない。」
「あっそうか。クリス・ペプラーも男だもんね。」あさみはクリスの話を聞き、一瞬心がすーっと解放されるような感覚を覚えました。しかし、仮にそうだとしても・・・あのメッセージの意味は一体・・・。トムにまつわる謎はますます深まっていくのでした。

男女で発音が同じ(似た)人名
 ビジ英(12/14,15)の「あんな時、こんな時」は「つづりを尋ねる」がテーマで、「問題」ではショーン・リトル(男性)という名前が話題となっていました。
チャーリー
 ①Charlie 男性←ウソ(lie)をつくのは男性の方と覚えます(笑)
 ②Charlee 女性
クリス
 ①ChrisChristopher 男性 ex..Chris Peppler 
 ②ChrisChristina, Christine 女性 ex.. Chris Matsushita
ジーン.(ビジ英06.6月号,p.36)  
 ①Gene 男性 *Eugene (ユージン)の愛称としても
 ②Jean 女性
ジョン/ジョーン
 ①John 男性 [an]
 ②Joan 女性 [oun]
ショーン(ビジ英07.12月号,p.31)
 ①Sean 男性 ex.. Sean Connery(ショーン・コネリー)
 ②Shawn 女性
 ③Shaun 男性(の傾向)

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コメント

昔アメリカで借りていた家の大家さんの奥さまがGailでした。そのときまでGailは男の人の名前だと思っていたので、ちょっと意外な気がしたことを覚えています。ちなみにお隣の奥さまはChris で、そこの坊やのお友達(男の子)もChrisでした。

それにしても、トム・・。危ないことにクビをつっこんでいないか少々心配です。

投稿: mijoka | 2007年12月15日 (土) 11時51分

mijokaさん、人名情報ありがとうございます。
なるほど、確かにゲイルって男性っぽい響きですよね。似た音で、ゲーリー(Gary/Garry)は男性の名前ですしね。英辞郎によると、ゲイルには「Gale(女性)」というつづりもあるようです。
Chrisがらみでは、日本人はなぜか「Ch」→「ク」と音節を作って、しかもそこにアクセントを置いてしまいがちなので、発音には要注意ですよね。

投稿: やまちゅう | 2007年12月15日 (土) 18時13分

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