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2007年11月18日 (日)

あさみとトム(束縛編)

(以下のストーリーはフィクションです)

トムはつい先ほど商談で失敗し自虐モードに入っています。同僚のあさみはいつも気になっていました。というのも、トムが仕事でヘマをした後は、仕事中でも1時間くらいどこかへフラッと行ってしまうクセがあるのです。今、まさにトムが立ち去る瞬間でした。あさみは思い切ってトムに尋ねます。

Asami: Tom, where are you going?
Tom: I must resign myself to my fate. Color me vagrant, Asami.

Asami: Mind if I tie you up?  I don't want to leave you anymore.

トムは目を丸くして足早に立ち去りました。あさみは前回失敗したleave の使い方を気をつけたつもりだったのですが・・・。今の会話をお互いが理解した通りに訳すと以下のようになります。

あさみ:トム、どこ行くの?
トム:会社を辞めるのは運命だよ。(―聞き取れず―)、あさみ。
あさみ
:(イスに)縛っておいていい?これ以上ほっとけないわ。

あさみはトムに限らず、英語でしゃべるときはどうしても緊張してしまいます。それが逆に切迫感をかもし出しているようです。さらに、あさみはトムの「resign」を「会社を辞める」と誤解したため、最後にはつい語気も強くなってしまったようです。
前回のあさみの「ストーカー宣言」も手伝ってか、トムの内心はこんな感じです→「軽く流そうと思ったけど、あさみ、逆ギレしたのか?ていうか、あさみって緊縛癖もあったのか?・・・コ、コワい子だ・・・」
 ここで問題となった表現を挙げてみます。

①resign oneself to something ~を仕方なく受け入れる
 この場合のto は前置詞のため、something には名詞や動名詞がきます。
 He has resigned himself to resigning from his job.
 彼は仕事を辞職することを甘んじて受け入れました。

 ↑あ、期せずしてpun(反復型)になりました(No pun intended.)。

②Color me ~ 私を~と呼んで下さい(ビジ英)
 自分を少し自虐的に表現するときに使う表現です。「My middle name is ~」という言い回しもありました。また、vagrant は「放浪の/気まぐれの」という意味の形容詞で、名詞「放浪者」にもなります。-grantといえば、「移民」を意味するimmigrant(他国→自国)やemigrant(自国→他国)と語源が近いようです。ちなみに先日のサロンでは、語源が近いと思われるvagabond(放浪者)が話題となりました。これは、宮本武蔵を主人公にしたマンガのタイトル(バガボンド)にもなっていますが、なんとあの「天才バカボン」の語源でもあるそうです(アルク英辞郎)。

③tie+up/down の使い方(ものしり 07-11/2)
be tied up/down 縛りつけられている/身動きがとれない
tie someone up/down 人を縛りつける(upは物理的、downは比喩的
 
up とdown でまぎらわしいですが、個人的にはbe bogged down (沼地にはまって動けない→身動きがとれない)の比喩表現とdown が一緒と覚えることにします。

それでは、時間を巻き戻して仕切り直しです。

Asami: Tom, where are you going?
Tom: I must resign myself to my fate. Color me vagrant, Asami.

Asami: Mind if I tie you down?  I don't want to leave you anymore.

あさみ:トム、どこ行くの?
トム:これも運命だから仕方がない。さすらいのトムとでも呼んでくれ、あさみ。
あさみ:ちょっといいかな?これ以上あなたを一人にしたくないわ。

どうやらあさみもトムも思い込みが激しい性格のようです。ある意味、似たもの同士の二人ですが、今後も平行線のままなのでしょうか・・・??

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コメント

あさみとトムの物語、とってもおもしろくて勉強になりますね。

さすらいのトムはいったいどこへ行ってしまうのでしょうか?あさみでなくても気になりま~す。

投稿: mijoka | 2007年11月21日 (水) 09時48分

mijoka さん、いつもありがとうございます。
トムのabsenteeism は謎ですねぇ。あさみのストーカーばりの追求?に期待したいところです(笑)。
ところで、mijoka さんはTOEIC受験でお忙しそうですね。そのあくなき向上心には本当に頭が下がります。

投稿: やまちゅう | 2007年11月22日 (木) 00時57分

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