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2007年11月

2007年11月28日 (水)

あさみとトム(right編)

(以下のストーリーはフィクションです)

あさみは、前回のようにトムが仕事中にフッといなくなるクセがどうしても気になっていました。たぶん、それはそっとしておくべき部分なのだと頭ではわかっているのですが、一体どこで何をしているのか? あさみは知りたい気持ちを抑えきれずに、自分がトムを尾行してしまう前に、まず同僚としてのアドバイスが先決だと心を落ち着かせ、トムに話しかけました。「トム、仕事中に時々どこへ行っているの?上司もあなたが捕まらないことが多いってイライラしているみたい・・・」。するとトムは・・・

Tom: Thank you for asking, Asami. Your heart is in the right place.
Asami: What do you mean by that?
Tom: [Sigh] My left hand doesn't know what my right hand is doing.
Asami: What? You mean you're right-handed?

トムはなんとも言えない表情で立ち上がり、左手を軽く振りながらその場を去りました。右とか左とか、何だかはぐらかされた気がしてちっともわかんないあさみがつぶやきます。「やっぱりアレしかないか・・・」。今の会話をあさみの理解した通りに訳すと以下のようになります。

トム:気遣ってくれてありがとう、あさみ。君の心臓は右側にあるんだね。
あさみ
:それってどういうこと?(心臓は普通左側よね、それってつまりあたしが人間味がないっていう冗談ってこと?)
トム:[ため息] 僕の左手は右手が何をしているかわからないんだ。
あさみ:何?右利きだってこと?

heart is in the right place(やさビジ1997年12月号)
 「やさビジ」本文では、上司がbossyだけど「気風がいい」という流れで使われていました。今回のトムの発言は「あさみはちょっとコワい面があるけど悪気があるわけじゃない」というニュアンスで使ったのかもしれません。

The left hand doesn't know .... (ビジ英10月号,p.52)
 ビジ英本文では、「the left hand and the right hand wreaking chaos(混乱をもたらしている右手と左手)」という表現が出てきました。このchaosの発音はイオスで、日本語の「カオス」とはだいぶ違いますね。

それでは、時間を巻き戻して仕切り直しです。

Tom: Thank you for asking, Asami. Your heart is in the right place.
Asami: My heart is on the left side in the chest, though. [Laughter]
Tom: Right. [Laughter] My left hand doesn't know what my right hand is doing.
Asami: Oh? You're ambidextrous, aren't you? [Laughter]

この会話を日本語に訳すとジョークではなくなってしまうのですが、説明付きであえて訳してみます。

トム:気遣ってくれてありがとう、あさみ。やさしいんだね。
あさみ:
(ハート=心がright placeにある、に対して)ハート(=心臓)は胸の左側だけどね。[笑]
トム:たしかに。
[笑] 自分でも自分が何をしているのかわからないんだ。
あさみ:
(左手が右手のすることについていけない、と解して)あれ? トムって両利きじゃなかったっけ?[笑]

こうしてあさみとトムはスムーズに本題へと入っていきました・・・。

さて、現実のあさみは悩んでいるようです。トムとどうもしっくりいかないのは、自分の英語力に問題があるのか、それとも自分の激しい勘違い癖のせいなのか?あさみはしばらく考えた末、つぶやきました。「こういう時はやっぱり・・・」

To be continued...

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2007年11月26日 (月)

アンビ

10月号のビジ英(p.36,下から5行目)でambidextrous という見慣れない単語が出てきました。dextrous(器用な)も知らなかったので意味がとれませんでした。接頭辞「ambi」はラテン語由来で「両方に・で/周りに・で」という意味があります。ということで、今回はambi-で始まる単語をまとめてみました。

ambient まわりの ex. ambient temperature 室温
ambidextrous 両利きの/とても器用な/ずるい
 
n. ambidexterity 両手利き/器用さ/不誠実 
 
n. ambidexter 両手利きの人/不誠実な人 
ambiguous あいまいな(<あちこち動かす)
 n. ambiguity あいまいさ
ambisextrous 両性愛の/(服装などが)男女両用の
ambisexual 両性愛の(人)/雌雄同体(の)
ambit 境界・範囲
ambitious 野心のある (<政治家になるため、あちこち票を集めに行く)
 n. ambition 野心
ambivalent 相反する感情を持った
 
ex. be/feel ambivalent about ~について態度を決めかねている
 n. ambivalence 相反する感情・迷い

その他、語源的に関係があるかどうかわからないのですが、ámbush=待ち伏せ(て襲う)は、ターゲットをまわりの(amb(i))茂み(bush)で待ち伏せするイメージで覚えることにします。中東関連の国際ニュースで時々出てくる単語です。

さて、

一昨日、我が家の昼食は「笑点」で有名な「木久蔵ラーメン」でした(いただきもの)。醤油ベースの和風の味付けがあっさりとしていておいしかったです。東京タワーのお土産としても売っているそうですが、これからの時期、受験生に売れるのでは?と思いました。木久蔵さんの大喜利にはオチがない(落ちない)から。(このネタ、既に使われていそうですが・・・)

「ラーメン」と「受験生」から思い出したのですが、確か「英単語連想記憶術」という受験本に「ラーメン食べる(lamentable)悲しい受験生」という実に見事な一句がありました。ただし、laméntableのアクセントは第2音節で、ラーメンの正しいつづりはramenですね。

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2007年11月25日 (日)

PUN その9(disconcert&fiddle)

久々にPUNが出来上がりました。しかも個人的にとてもリアルなPUNが・・・。

This concert has disconcerted me, although your fiddle is as fit as a fiddle.
 君のヴァイオリンはすこぶる調子がいいけど、このコンサートにはハラハラしたよ。

 コンサートが終わった時にこう言われたら演奏者としてはかなり微妙ですね。実はこの英文の前半(主節)を実際に言われたことがあります(日本語で)。難しいpassage を弾く時に難しそうに弾いているため、聴く側は「大丈夫かな」とdisconcérted(ハラハラしてしまう、ビジ英10月号,p.70,2nd見出し語)になるのだそうです。
後半(従属節)ではviolinをわざとfiddle(violinのフォーク、カントリー音楽における呼称。クラシックでは意図的にやや軽蔑的なニュアンスを含んで使われる)と呼んでpunにしています。as fit as a fiddle(明朗快活な)はsimile(直喩)の1つで、元気がよい(この場合は楽器がよく鳴る)様子をf-fの頭韻でテンポよく表現しています。つまりこの文章は、楽器自体の性能はよいがパフォーマンスが未熟でお客さんを当惑させてしまったという皮肉になっています。
今回のpun は自分にとってリアルすぎるのでずっと覚えていそうです(笑)。もし、こんなpun を言われたら、Oh, you're a poet, and you don't know it. (おお、あなたは詩人ですね、しかもそれに気づかない:下線が脚韻)と言ってかわします(それでかわせるのか大いに疑問ですが・汗)。

さて、11/22発売のAERA English(1月号)は単語大特集です。今回は祝3周年記念の豪華版。NHK講座の人気講師(杉田敏先生、遠山顕先生他)も登場し、目的別・タイプ別単語教材の紹介も充実、さらに特別付録としてニュースがわかる最新単語帳(別冊)もついています。書店にお立ち寄りの際はぜひお買い求め下さい!手前味噌ですが私の紹介記事(p.23)も載せていただいています。

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2007年11月23日 (金)

イズム

ism」はもともと、①学説、主義、傾向などを示す接尾辞ですが、とくに1960年以降は②差別・ひいきといった意味で使われることも多くなったようです(昔のビジ英より)。これらのうち、最近気になった単語をまとめてみました。

学説・主義・傾向
Darwinism ダーウィン説(ビジ英10月号,p.75中ほど)
 いわゆるダーウィンの進化論(Darwin's theory of evolution)ですが、最近では一般化して、発展や淘汰のしくみを指して、日本語でも「経済/社会/言語のダーウィニズム」と言ったりするようです。
environmentalism 環境保護主義/環境決定論(ものしり英語塾11/19,20)
 「環境保護主義」は今や一般常識として国際的にかなり浸透し、環境保護団体 Greenpeace の活動などにも象徴される考え方ですね。一方、心理学の分野では、人格形成が遺伝よりも環境が支配的であるとする「環境決定論」という意味もあるそうです。似た意味で「Nurture is above nature.(育ちは遺伝より大切である)」という格言もありました。
absenteeism 計画的欠勤・サボリ癖
 これも現代病の1つでしょうか。ちなみに本ブログの勘違い英会話のトムもちょっとこの傾向があるのかもしれません。これとは対照的に、presenteeism(欠勤すると失業するかもしれないという恐れなどから正当な欠勤理由があっても出勤してしまう状況または感情)という単語もあるそうです(ビジ英2月号,p.27)。

 その他、vandalism(故意の破壊行為)などもありました。この単語はヴァンダレイ・シウバ(格闘家)からの連想で覚えました。

差別・ひいき
 この用法は、racism人種差別,1933年)の概念がきっかけなのだそうです。以下、( )内はその語が作られた年を示します。
ageism 年齢による差別(1969)
chauvinism 極端な排他主義/性差別主義
 ex. male chauvinism 男性至上主義
lookism 容姿による差別(1978)
nepotism 縁故者びいき
sexism 性差別(1968)

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2007年11月22日 (木)

お知らせ(revised)

今回は、いつもお世話になっております読者の皆様にお知らせがあります。

本日(11/22)発売の月刊誌「AERA English(1月号),p.23」に、このブログを軸とした私の英単語学習法の紹介記事を載せていただいきました。今までこのブログの中でご紹介できなかった「語源マトリックス(接頭辞と語根を2次元のエクセル表にまとめたもの)」も取り上げていただいています。皆様の英単語学習にお役に立つかどうかは自信がありませんが、ご参考までにご一読下されば幸甚です。

本ブログの構造はちょっと雑然としていますので、上記の記事のポイントに従ってカテゴリーを仕分けしてみました。

英単語に関連して、
①法則を見つける→語源、語源マトリックス、アクセントの法則
②韻に着目する→語呂
③自分で物語を作る→Theater DUO勘違い英会話

また、英単語の記憶法に関する私の大まかな考え方を以前に考察したことがあります→こちら

それでは、今後とも本ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

追記:
「語源マトリックス」はエクセルで作っています。日々更新中なのですが、もし現時点の元ファイルを見てみたいという方がいらっしゃいましたら、メールにて添付送付をさせていただきますのでご連絡下さい(もちろんfree of chargeです)。今後は、何とかブログでうまく閲覧できるようにしたいと考えています。

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2007年11月18日 (日)

あさみとトム(束縛編)

(以下のストーリーはフィクションです)

トムはつい先ほど商談で失敗し自虐モードに入っています。同僚のあさみはいつも気になっていました。というのも、トムが仕事でヘマをした後は、仕事中でも1時間くらいどこかへフラッと行ってしまうクセがあるのです。今、まさにトムが立ち去る瞬間でした。あさみは思い切ってトムに尋ねます。

Asami: Tom, where are you going?
Tom: I must resign myself to my fate. Color me vagrant, Asami.

Asami: Mind if I tie you up?  I don't want to leave you anymore.

トムは目を丸くして足早に立ち去りました。あさみは前回失敗したleave の使い方を気をつけたつもりだったのですが・・・。今の会話をお互いが理解した通りに訳すと以下のようになります。

あさみ:トム、どこ行くの?
トム:会社を辞めるのは運命だよ。(―聞き取れず―)、あさみ。
あさみ
:(イスに)縛っておいていい?これ以上ほっとけないわ。

あさみはトムに限らず、英語でしゃべるときはどうしても緊張してしまいます。それが逆に切迫感をかもし出しているようです。さらに、あさみはトムの「resign」を「会社を辞める」と誤解したため、最後にはつい語気も強くなってしまったようです。
前回のあさみの「ストーカー宣言」も手伝ってか、トムの内心はこんな感じです→「軽く流そうと思ったけど、あさみ、逆ギレしたのか?ていうか、あさみって緊縛癖もあったのか?・・・コ、コワい子だ・・・」
 ここで問題となった表現を挙げてみます。

①resign oneself to something ~を仕方なく受け入れる
 この場合のto は前置詞のため、something には名詞や動名詞がきます。
 He has resigned himself to resigning from his job.
 彼は仕事を辞職することを甘んじて受け入れました。

 ↑あ、期せずしてpun(反復型)になりました(No pun intended.)。

②Color me ~ 私を~と呼んで下さい(ビジ英)
 自分を少し自虐的に表現するときに使う表現です。「My middle name is ~」という言い回しもありました。また、vagrant は「放浪の/気まぐれの」という意味の形容詞で、名詞「放浪者」にもなります。-grantといえば、「移民」を意味するimmigrant(他国→自国)やemigrant(自国→他国)と語源が近いようです。ちなみに先日のサロンでは、語源が近いと思われるvagabond(放浪者)が話題となりました。これは、宮本武蔵を主人公にしたマンガのタイトル(バガボンド)にもなっていますが、なんとあの「天才バカボン」の語源でもあるそうです(アルク英辞郎)。

③tie+up/down の使い方(ものしり 07-11/2)
be tied up/down 縛りつけられている/身動きがとれない
tie someone up/down 人を縛りつける(upは物理的、downは比喩的
 
up とdown でまぎらわしいですが、個人的にはbe bogged down (沼地にはまって動けない→身動きがとれない)の比喩表現とdown が一緒と覚えることにします。

それでは、時間を巻き戻して仕切り直しです。

Asami: Tom, where are you going?
Tom: I must resign myself to my fate. Color me vagrant, Asami.

Asami: Mind if I tie you down?  I don't want to leave you anymore.

あさみ:トム、どこ行くの?
トム:これも運命だから仕方がない。さすらいのトムとでも呼んでくれ、あさみ。
あさみ:ちょっといいかな?これ以上あなたを一人にしたくないわ。

どうやらあさみもトムも思い込みが激しい性格のようです。ある意味、似たもの同士の二人ですが、今後も平行線のままなのでしょうか・・・??

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2007年11月15日 (木)

holic

前に書いた記事の中で、「-itis」を語尾につけて、おどけて「異常な状態・状況」「~魔・狂」を示す複合語を作ることを知りましたが、より身近な接尾辞が「-holic」です。元々はalcoholic(アルコール中毒者)から派生した使い方(ビジ英・杉田先生)だそうですが、応用例を見るとなぜか「-aholic」がメジャーです。通常、英語の複合語形成における接着用アルファベットは「o」が一般的なので、これは変則的と言えます。以下、実際に私がこれまでに見たり聞いたりした「中毒(者)」をまとめてみます。

「中毒の対象」+a(対象がa、oで終わる場合はナシ)+holic
chocoholic チョコレート中毒
danceaholic ダンス中毒
foodaholic 食べ物中毒=年がら年中食べている人

shopaholic 買い物中毒≒compulsive shopper(衝動買いする人)
skiaholic スキー中毒
stuffaholic もの中毒=hoarder(何でもため込む人)
workaholic 仕事中毒

さて、人は皆、程度の差こそあれfoodaholic (食・中毒)ですね(いわゆる食中毒はfood poison)。ちなみに私は「Englishaholic」と言われたことがあります(笑)。皆さんは何holic でしょうか?

続きを読む "holic"

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2007年11月13日 (火)

spire

-spire 系の動詞
 前回の記事の会話中に出てきた形容詞respiratory(呼吸器の)の元の動詞はrespire ですが、これは語源的に、re(regularly)とspire(breathe)から成り立っているそうです。今回は-spire 系の動詞をまとめてみました。全て-spíre にアクセントがあります。

aspire 切望する<a (=to) ~へ熱い息を吐きつける
conspire 共謀する<con (=together) 呼吸を合わせる
expire 期限が切れる/息を引き取る<ex (=out) 最後の一息を吐く
 cf. expiration date 有効期限・賞味期限
inspire 奮い立たせる/示唆する<in 息を吹き込む
perspire 汗をかく<per (=through) (皮膚を)通して呼吸する
transpire 明るみに出る/排出する<trans(=across) 向こう側に息を吐く

 aspire の語源はちょっとイメージしにくいのですが、日本語だと「熱い視線を送る」のような感じでしょうか。また、inspireperspire のそれぞれの名詞形はT. Edison の有名な次の言葉の中で脚韻を踏んで使われていますね。

“Genius is 1% inspiration and 99% perspiration.”
「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」  

 perspire はなぜかこの文でしか出合ったことがありません。「汗をかく」は自動詞のsweatget sweaty あたりで十分かもしれません。perspire はsweat よりも上品な語という記述もありました(Eゲイト英和)。

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2007年11月12日 (月)

羅列型(病気編)

ビジ英の中ではときどき羅列(listing)型の台詞まわしが見られます。2006年1月のビジ英のビニェット中では、traveler's diarrhea(旅行者下痢症)についてのこんな会話がありました。

A: It can set off nausea, fever and stomach cramps.
H: You're also at high risk for common colds, skin rashes, influenza and respiratory infections.
(2006年1月号p.62, Alvarez&Heinrichs)

A: それ(旅行者下痢症)は吐き気発熱胃けいれんを引き起こす可能性があります。
H: それに風邪皮膚炎インフルエンザ呼吸器感染症にかかるリスクも高いですね。

「~症」を表す「~ia」
 なぜか病気(系)を表す単語はaで終わるものが多い気がします。例えば、上述のnausea(吐き気)やasthma(ぜんそく)など。とくに、-iaで終わるものは「~症」と訳されているものが多く、通常その語尾にアクセントは置かれないようです。
amnésia 記憶喪失/健忘症 
anémia 貧血(症)
hérnia ヘルニア 
insómnia 不眠症
pneumónia 肺炎 

器官の「~炎」を表す「~itis」 
 
この接尾辞「itis[ra'itэs]」の原義はinflammation(炎症)であり、その最初の「i」にアクセントが置かれる傾向があります。
arthritis 関節炎arthro(=関節)+ itis
gastritis 胃炎gastro(=胃)+ itis 
neuritis 神経炎<neuro(=神経)+ itis 

 また、「-itis」を語尾につけて、おどけて「異常な状態・状況」「~魔・狂」を示す複合語を作ることができるようです。他に「~魔・狂」を表す単語としては、bufffreak がありました。
baseballitis 野球狂
telephonitis 電話魔

最後に、上の会話中に出てきたrespiratory の元の動詞はrespire ですが、-spire 系の動詞についてはまたの機会に・・・。

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2007年11月10日 (土)

あさみとトム(leave編)

同じ会社に勤める同僚のトムとあさみ。ある日の夕方、商談に失敗してひどく落ち込んでいたトムがデスクでうつむいています。内心トムのことが心配でたまらないあさみが思わず声を掛けました。

Asami: I won't leave you alone after your leaving the company tonight!
Tom: What?

トムはあさみをびっくりした目で見つめています。一方、トムに見つめられてときめくあさみ・・・。さて一体今何が起こっているのでしょうか?今の会話を大げさに訳すと以下のようになります。

あさみ:今夜あなたが会社を辞めても私はあなたにつきまとうわ!
トム:何だって?
 

トムの内心はこんな感じでしょうか→「確かにオレ、今日商談に失敗したけど、別に会社辞めないし、ていうか、あさみってオレのストーカーだったわけ!?」

ここで、あさみのleave の使い方には問題があったようです。
not leave someone alone は「つきまとう
 「一人にしない・ほっとかない」の意味ではalone は余計です、と天願先生の「ものしり2006」で習いました→こちらもご参照下さい。

leave the company は「会社を辞める」 
 単純に「会社から出る」ならleave the office となります。(AERA English 12月号p.63)

それでは、時間を巻き戻して、仕切り直し。
Asami: I won't leave you after your leaving the office tonight!
Tom: Asami....

あさみ:今夜、会社が終わったら、あなたを一人にしておけないわ!
トム:あさみ...

 leave の使い方には十分ご注意を。ということで、あさみとトムの「勘違い英会話」はまた次回(笑)。

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2007年11月 9日 (金)

dis

 

 

接頭辞「dis」は、品詞に関わらず強アクセントは置かれない傾向があるようです。

 

例外:díscordn. 不協和音)
   discount(割引)→①と③の両方のパターンあり

 

このブログによくお立ち寄りの方はお気づきかと思いますが、英単語に対する私のスタンスは「音」と「語源」が両軸です。「音」に関しては、ブログ中でも RhymePUNアクセントの法則 などに反映されています。「語源」に関しては、ブログの語源シリーズ以外にも「語源マトリックス」というものを作成中です。それによると、dis で始まる動詞には次の2つのパターンがあります。

 

分解系のdis(=apart, away)
例:disrupt(ビリビリに破る→分裂させる)
  discharge(責務を粉々にしてなくす→責務を果たす)
  discuss(バラバラに砕く→討論する)
否定のdis(=not)
例:disagree(一致しない、不賛成である)
  disclose(閉じ込めない→暴露する)

 

「語源マトリックス」はいずれ何らかの形で皆さんに公開したいと考えています。

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2007年11月 8日 (木)

名詞形と動詞形

今や共通テストからも姿を消した?発音問題。私は「弱アクセント」の発音にはあまりこだわりませんが、第一アクセントのある音節の発音は外せないポイントだと思っています。ここで、「名詞形動詞形」がお互いに似た単語では発音パターンがどう変わるかを見てみます。

アクセントだけが後ろに移動するパターン名前動後
 例:addictディクトゥ)→addict(アディトゥ)、他多数

アクセント不変で語尾が濁るパターン名ス動ズ
 device(ディヴァイス)→devise(ディヴァイズ) 
 例:adviceadvise, proof → prove

発音もアクセントも全く変わらないパターン
 display
(ディスプイ)→display(ディスプイ)

 ③の例で気づいたのですが、接頭辞「dis」は、品詞に関わらず強アクセントは置かれない傾向があるようです。→詳細はこちら

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2007年11月 7日 (水)

記憶法(revised)

 1年くらい前に単語の「記憶法」について自分の考え方を書いたことがあるのですが、それを今回見直してみました。私が難しい単語を記憶する時はとりあえず以下の方法のいずれかを頼ってみます。

 (1)語源(etymology)
 (2)連語(collocation)
 (3)(rhyming)
 (4)語呂(pun)
 (5)反復(repeat)

 (1)は意外な事実がわかることがあって単純に楽しいですし、(2)や(3)で覚えたものは語にまとまりがあるので表現に重厚感が出せます。(3)、(4)は音に頼る記憶ですが、他にも、自分の好きな歌の歌詞などに出てくればlucky ですね。記憶に関しては、ある程度の塊(chunk)の方が頭に残りやすく、あまり見なれない短い単語を単独で覚えるのは逆に難しいような気がします。
 また、英会話では頭が英語モードなので、(4)に日本語のだじゃれを使っていると会話にスムーズさを欠く恐れがあるかもしれません。私の場合は、(4)は知っている単語の発音をネイティブっぽくするのに使っているかもしれません。小学生の頃聴いていた「基礎英語」でcamera がどうしても「木村」に聞こえたのが始まりで、hierarchy (ヒエラルキー、階層) が「Hi, Araki!(は~い!荒木)」とか(笑)。余談ですが、アメリカの学生さんなどはeuthanasia (安楽死)を「youth in Asia(アジアの若者)」という語呂で覚えるという話を聞いたことがあります(でもこれ、なんだかhate-crime (人種差別犯罪)を誘発しそうという意見もあって微妙です・・・って考えすぎ?)。
 最後の(5)は力技。例えば、頻繁に使うようなログイン時パスワードに使用して毎回打ち込んで覚えるという荒技もあります。もちろんパスワードに単語だけを使用するのは危険ですが、うまく数字や記号と組み合わせて打ち込めば安全かつ効果的な学習法になると思います。ま、もちろんニーズのない無機質な単語を無理やり覚える必要はないのですが・・・。

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2007年11月 4日 (日)

記号系

化学系の英語論文を書く時に最も参考になる本の1つに、アメリカ化学会(ACS)が出している「The ACS Style Guide」があります。今回はこの本をベースに、記号の中でもとくに句読点(punctuation)の一般的な使い方に焦点を当てて自分なりにまとめてみます。

①「'アポストロフィapostrophe/プライムprime
②「,コンマcomma [kα'mэ])cf. coma [ko'umэ] 昏睡状態
③「:コロンcolon [ko'ulэn])cf. colon 結腸(発音・綴り同一)
 →結腸のcolon についてはラジ子さんのブログに解説があります。
④「;セミコロンsemicolon

各論
アポストロフィ所有格、短縮形、文字・数字・記号の複数形を示します。
 記号等の複数形の例 the 1980's(1980年代)、three 7's(3つの7)
→ただし、この類のアポストロフィは最近は省略する傾向があります(1997年のビジ英で既に省略例あり→3R's)。
 プライム: 2’を日本語ではなぜか「にダッシュ」と言いますが、英語読みでは「two prime」と発音します。この「’」は発音の第一アクセントの場所を示す記号(primary accent mark)の転用のようです。あくまでもダッシュ(dash)は「―」のことで、ハイフン(hyphen)「-」もその1つです(ACSの定義)。

年月日の日付と年の間には「,」を入れます
 Tuition will be raised by nearly ten percent as of April 1, 2001. (DUO3.0, No.333)
 2001年4月1日から授業料が10%近く値上げになります。
 →ただし、日付がない場合には、コンマは必要なしですが月名は完全にスペルアウトする必要があります(ex. April 2001)。

 ついでに日付の書き方についてDUOに解説があります。
米国式:月/日/年 11/4/2007
英国式:日/月/年 4/11/2007
→ビジネス文書では混乱を避けるため、月名(あるいはその略語)はスペルアウトするべきとされています(日向先生のビジ英より)。

コロンの役割
 先行する情報の説明/展開に語・句・文を導入する時に使います。動詞や前置詞とそれらの目的語の間に用いるのはNGです。
 The electron density was studied for the ground state of three groups of molecules (1) methane-methanol-carbon dioxide, (2) water-hydrogen peroxide, and (3) ferrous oxide-ferric oxide.
 3群の分子の基底状態に対する電子密度が調べられた:(1)メタン-メタノール-二酸化炭素、(2)水-過酸化水素、(3)酸化第一鉄-酸化第二鉄。
 なお、日本語では列挙するときの番号に、1)のような片かっこをよく使いますが、英語では(1)のような両かっこが正式です。

セミコロンの役割
 接続詞を用いずに独立節同士を分離する時に使います。独立節と従属節の間は通常のコンマで十分ですね。
 All solvents were distilled from an appropriate drying agentTHF and ether were also pretreated with activated alumina.  
 全ての溶媒は適切な乾燥剤存在下で蒸留し、THFとエーテルは活性アルミナで前処理も行った。
 なお、「コンマが既に使われている事項」を区切りたい時もセミコロンを使います。

 以上、なるべく一般性の高い事項に絞ってまとめてみました。この他、ハイフンのつなぎ方(hyphenation)や数学記号の使い方にはかなり厳密な規則があります。日本化学会でもようやく昨年、化学英語に関するスタイルガイドが監修され、体系が整備されてきました。

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2007年11月 3日 (土)

Mandarin Way

ビジ英L3の(1)(07-10月号, p.75)で気になる単語がいくつか出てきました。

Mandarin 標準中国語(北京官話)
 これを聞いて最初に連想するのは「mandarin orange」で、いわゆる日本の(温州)ミカンに相当します。この、mandarin は普通名詞化しているためMが小文字で(ex. romaine lettuce)、アクセントは第1音節です。ちなみに、tangerine 単独では日本語の「オレンジ」で、こちらは最後にアクセント。これらのアクセントの位置に関して、個人的な経験則を以下に記します。

「子音+in」の語尾には強アクセントがない(2音節以上)
例: áspirin(アスピリン), sávarin(サヴァラン)etc.
例外:akín や仏語由来の単語

強勢なしの語尾+「e」→その語尾に強勢移動(母音も変化)
例:
gérman(同父母から生まれた)→germáne(密接に関係した)
húman(人間)→humáne(人間味のある)
ócal(地元の人/普通列車/支部etc.)→locále(現場/場面)
móral(モラル、教訓)→ morále(士気)
rátional(理性的な/合理的な)→ rationále(論拠・原理)
támbourin(タンブラン*)→ tambouríne(タンバリン)
 *南仏地方の細長い太鼓/その踊り・舞曲
例外:専門用語
sílicon [si'likn] シリコン,ケイ素
sílicone [si'likoun] 有機ケイ素化合物,シリコーン(<silico-ketone)
 *発音は変わりますがアクセントはそのまま。

A little language goes a long way. 少しの言葉がずいぶん役立つ
 気になるのはgo~way の関係で、~way は副詞句と考えています(名詞の副詞的目的格)。このパターンはいろんなバリエーションがあります。

go all the way 行くところまで行く
go the way of the dinosaurs すたれる・滅亡の道をたどる
go one's way 自分の思い通りになる/いく
A little goes a long way. 少しがずいぶん役立つ

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2007年11月 2日 (金)

国名・地名(Revised)

先日、mijoka さん、gunn さんに勉強させていただいた、国名がらみの話題を簡単にまとめてみました。

-land で終わる国名
 基本公式は2つあるようです。
①「民族名+land=国名
AngleEngland *the English(イングランド人)
FinnFinland *nが1つ欠落する
ÉrainnIreland *the Irish(アイルランド人)
PolePoland *形容詞/~人はPolish [po'uli∫] ⇔ polish(磨く)は[pa'li∫]
ThaiThailand *日本語ではタイ(王国)なので要注意

②「地名/地形+land=国名
Iceland スカンディナビア語で「氷の島」
Netherland オランダ語で「低い土地」
 *「オランダ」はポルトガル語経由の日本独特の呼称
New Zealand ラテン語でNova Zeelandia=「新しい海の土地」
Switzerland Schwyz州<古独語 swaijazari「酪農場」の転訛+land
 
*Swiss スイス人/スイスの(タイと同じパターンで注意)

その国の人は「~lander」または「民族名+ish」が基本形です。あるいは「形容詞形+people」でもいいですね。
 一方、中央アジアから中東にかけての地域では-land の代わりに-stan (ペルシア語で国・地方を意味する接尾辞)がよく使われています。

Afghanistan アフガニスタン
Pakistan パキスタン
Kazakhstan カザフスタン
Uzbekistan ウズベキスタン
etc.

要注意の地名
Argentína [アージェンティーナ] アルゼンチン(Árgentineは形容詞/~人)
Athens [スンズ] アテネ
Belgium [ルジャム] ベルギー *発音注意。「ベルギー」はオランダ語発音。
Florence [flo'(:)r(э)ns] フィレンツェ(伊)
Georgia グルジア *米のジョージア州と同じ綴り&発音。
Mongolia [mauli] モンゴル
Munich [mju':nik] ミュンヘン(独) *発音注意。
Prague [pra':g] プラハ-Praguer (プラハ市民)
 *plague [ple'ig] は、疫病・災難/疫病にかからせる・悩ます
 $plague in Prague プラハの疫病
 *plaque [plaek] は、飾り額、盾/歯垢(プラーク)
Warsaw [ウぉーソー] ワルシャワ 

上述したplaque は歯磨き粉の宣伝でプラーク・コントロールのような形で耳にしますが、宣伝で専門用語をそのままカタカナ的に使う手法は、歯の分野でも「オーラル・ケア(oral care)」や「カリオロジー(cariology:齲蝕学)」などと目立ってきています。
また、plaque のように、総じて[ae]の母音は日本語ではなぜか「アー」と長音で表されることが多いような気がします(ex. fast food →ファーストフード)。

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